第51回「Wonderland」稲葉浩志
8月に突入した今年の夏。久々に暑い夏だなぁ、と感じている。それは、自分自身が「動く」ということをチョイスしたせいでもあるけど。今回取り上げた歌詞を読んで、ちょっと冷静になった。自分の中の不必要な熱さがひいた気分。
●稲葉浩志(いなばこうし)って?
(→公式サイト)
稲葉浩志:1964年09月23日生 AB型 岡山県出身
松本孝弘とB'zを結成し、1988年09月21日、「だからその手を離して」でプロデビュー。B'zでは、作詞とヴォーカルを担当。B'zとしての活躍と共に、1997年よりソロアーティストとしても活動を開始する。1997年01月29日、1st SOLO ALBUM 「マグマ」を発売。これまでに、シングル3枚、アルバム2枚を出している。また、横浜国立大学教育学部数学科卒業をしており、数学教師の資格を持っている。
■何様のつもりだったんだろう?>自分
今の日本は、基本的に職業を自由に選ぶことができる。だから、今の仕事に対して不満があれば、変えることも自由。でも、不満があるから変えなきゃいけないという訳でもない。だってそれも自由なんだから。
ねぇ 扉を閉ざして そこから動かないのは
臆病者のやることだと 信じて疑いもしなかったんだよ
この歌詞を読んで、ちょっとグサっと来た。そう、私自身が、「動く」ことを良しとするタイプの人間だからだ。「動く」ことを他人に強要しようとまでは思わないけど。扉を閉ざすという生き方もひとつの前向きな形になり得るのかもしれないと気づいた。人生に正解などない。人の数だけ、感じ方があるのだから、自分が気持ちよいと思う生き方をチョイスできれば、それが正解なんだ。
■真実を見抜く力
必要なものも、人によって違う。私には不要なものが誰かには必要なものだったり。その逆だってある。サビで「うらがえしの世界をごらんなさい」と歌う。そう、いつだって、表面あるんだ。
僕がいつか捨てた ガラクタを磨いて
ぴかぴかのそいつを抱いて
君はただ笑ってる フツーに笑ってる
僕には見えなかった光。それは、僕には必要のないものだったから、と解釈してみた。でも君には必要なもので、だから君は僕にはガラクタに見えた物に光を感じ磨いたんだと。そう思いたい。そして、そんな君はきっと必死さを見せずに軽やかに人生を謳歌している女性なんだろうな。クールさがうらやましい。
公開:2004/08/01 TEXT・みど(c) 2003 RGS680,all rights reserved.