第114回「Be My Last」宇多田ヒカル
天気が良くて、風が気持ちよくて、お昼寝をしたくなるような気分。穏やかに過ごしたいなぁ。本日、紹介するのは宇多田ヒカルの「Be My Last」。
●宇多田ヒカル(うただひかる)って?
(→公式サイト)
宇多田ヒカル:1983年01月19日生 A型
1998年12月、「Automatic/time will tell」でデビュー。続く2ndシングルがオリコン初登場1位。1999年6月、1stアルバム「First Love」を発売。2002年09月06日、フォトグラファー、紀里谷和明氏と結婚。
■心の葛藤
行定勲監督映画「春の雪」の主題歌であるこの曲は、小説のストーリーを汲み取った内容となっている。今ほど自由がない時代の葛藤。自由がないからこそ、本当に欲しいものが見えた時代といえるのかもしれない。
母さんどうして
育てたものまで
自分で壊さなきゃならない日がくるの?
今は、欲しいと思ったものを手にする自由がある。成功するもしないも自分次第と言える部分もある。でも、与えられた自由な場所に、未来が見えないが故に未来を描けないこともある。そうして、育ててきたものを見失うこともある。
「母さん」という呼びかけに、映画『人間の証明』を思い出した。
■「今」
恋をする者は、一度は感じたことがある感覚なのかもしれない。いつかなんて当てにならないし、いつかなんて自分の気持ちだって変わっているかもしれない。いつかの100より今の0.1。その方がクオリティが高い。
いつか結ばれるより
今夜一時間会いたい
制約があるからこそ、強くなる気持ちがある。それは、恋も仕事も夢も同じ。自由な場所に未来が描けない。贅沢な話だけど人にはそんな部分があることも現実である。
公開:2005/10/14 TEXT・みど(c) 2003 RGS680,all rights reserved.