もっとバカにならないために:低度情報化社会(コモエスタ坂本)
たとえば今日の「はなまるマーケット」のはなまるカフェに東方神起が出演すること、イ・ビョンホンが16日に来日したことなど、わたしはすべてネットで知った。
このようにネットには情報があふれており、人々は情報化社会の恩恵を受けているように見える。しかし、実は増えすぎた情報によりみんなレベルの低い情報をつかまされ、低度情報化社会が進行しているんじゃないの、というスタンスなのがこの「低度情報化社会」という本である。
「ITの普及でジャンクな情報が激増→何が重要なのか判断がつかなくなる→自分がわかりそうなレベルの低い情報で満足する→低レベルの情報を軸に同類と交信する」というステップで低度化は進み、「バカはバカとだけ交信し、もっとバカになる」ということにこの本では警鐘を鳴らしている。そして、情報が平準化されることで利口もどんどんレベルが下がっていくのだそうだ。
ネット上のコンテンツは玉石混交でほとんどはクズというのは、誰もが認めるところだろう。個人でその中から「玉」を探すことが困難なのも確かだと思う。
しかし、その玉をふるい分ける技術こそを、Googleなどが研究してるんじゃないのかな。その辺の技術で「低度情報化社会」を食い止められないもんだろうか。
「ウェブ進化論」を読んだ人はバランスをとるためにこの「低度情報化社会」も読んでみるといいかも。「ウェブ進化論」ではあまり触れられなかったネット革命の暗の部分を考えるきっかけにはなるだろう。
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