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おぉ、けっこういい話。涙で画面がみえません。
:で、東ちづるの行った「ドイツ国際平和村」の話に行きたいのですが、「ドイツ国際平和村」を知ってましたか?
:いや。初めて聞いた。なぜ、ドイツにあるの?
:ドイツは第二次大戦の戦争責任とかをちゃんと考えていて、そこから平和村ができたらしいよ。
:なんでスイスとか、オーストリアとかじゃなくて、ドイツなんだって思って…。戦争責任かぁ。
:東ちづるは、最初は日本に平和村みたいなのを作れないかと思って活動したらしいのね。でもパスポートのない子供たちを受け入れる事ができるか、どんな病原菌をもっているかわからない子供達を受け入れる事ができるか、みたいな、国に対しての乗り越えなくてはいけないハードルが高すぎて、ひとまずあきらめたそうです。で、じゃあ日本に今できる事は、と思いまずは募金集めを中心に活動をしていると。
:そうだったんですね。東ちづるって、白血病のボランティアもしてるよね。
:うん、骨髄バンクとかあしなが育英基金のボランティアをやっているらしいです。
:2時間ドラマでおきゃんな若女将をやっている姿とのギャップを感じつつ、どっちも彼女だなと思ったりしてる。彼女のACの本を最近読んだよ。
:アダルトチルドレンね。それは読んでないや。
:そういうこともあって、ボランティアとか考えたのかなとも思った。本は医師と彼女、医師と彼女の母の会話から成り立っていて。親に対して、いい子で居ようとする感覚っていうのは、私の中にもあったから、読んでよかったと思う。
:ふむ、そういうところを隠さないで発表するというのも、人の役にたてればという彼女の考えなんでしょうね。
:たぶん、どっかで決めたんだろうね。
:ボランティアに関しては、彼女は「恋愛みたいなもの」と言っていて、自分の方からボランティア活動に恋しちゃったようなことを言ってました。つらいときとか、もうやめようかと思う事もあるけど、でもいいことがあると、また続けようかな、と思う、恋愛もそんなものだよね、と。
:そうなんだ。でも、ボランティアは、表面上の感覚じゃできないし、そういう人はしないほうがいいと思うからね。恋しちゃう感覚はいいのかもしれない。
:でも、募金は出来ると思うのね。恋しちゃってなくても。ウルルンでの平和村のレポートの1回目か2回目を見たときに、細かい言い回しは忘れたけど、偽善でもなんでもいいから寄付をして欲しい、みたいなことを東さんが言ったのね。つまり、自分でボランティアとかはしないし興味がない人でも募金をするだけでもいい、とその言葉にちょっと打たれた。
:「偽善でもなんでもいいから寄付をして欲しい」っていう意味合いのことは、正直な気持ちだと思う。ここまで、裸で物を言われると、考えるな。たぶん、キレイごとでなく伝えようとしたんだよね。ちょっといやな言い方かもしれないけど、ボランティアという気持ちのある人のお金も、そうでない人のお金も、同じお金で、それで助かる人がいるのなら、募金をしてほしいってことだよね。
:うん、そういう風に考えていいと思う。で、自分だけ高いところにいて、お金だけ渡すのって、あり? とか今まで思ってたところがあったんだけど、それでもいいかと思うようになったのね、私。まあ、自分に余裕がなければ人にはやさしくなれないのだし、別に自分が生活に困ってまで募金しなくてもいいけど、自分の余裕の範囲で募金を続けてみればいいじゃんと思ったの。で、ちょうどそのとき私フリーになったときで、まあなんとか毎月なにがしかの収入はあるので、そこからいくばくかをドイツ平和村に寄付しているというわけです(ちょっといい話?)。今月は儲かったからちょっと多めに寄付、とかね。
:おぉ、けっこういい話。
:泣くところです。
:涙で画面がみえません。
不便な人々が不幸とは限らない、決めつけてはいけない。
:でも平和村の映像はショッキングだったでしょ。
:うん、びっくりした。子供たちがあんなに傷ついている。それに、無意識に耐えているところがたまらないね。
:あれが世界の一面なんだよね。って偉そうな事言えるほど知識はないけど。
:日本には、おもちゃ買ってもらえなくて泣いている子もいるのに。
:まあ、比較するのはちょっと違うのかもしれないよね。「不便なのと不幸なのは違う」って言葉もあって、不便な人々が不幸とは限らない、決めつけてはいけない、と。
:「不便な人々が不幸とは限らない」これは思うよ。そして、便利であることは幸福とも限らないしね。あの子たちと日本の子たちの悩みの種類は別物で、比較するものではないしね。都会には、都会のストレスがあるし。
:うん、そういうこと。
:あの子たちなりの幸せがある。人は、それぞれ幸せの感覚は違うし。
:彼らもやっぱり母国に帰りたいわけだし。
:ただ、最後に東ちづるが言ってた、あの子たちが、人に優しくしてもらうことや、平和村での生活の環境が、帰っても続き、そこにお父さんとお母さんが現れるみたいに思ってしまっているというのは、けっこう辛いと思った。
:そういえば「ウルルン」で、どっかのそこそこ未開の地に行ったタレントが、ロールキャベツを現地の人に食べさせるというのがあって、現地の人うまいうまいといって食べるのね。で、何がうまいかって、コンソメなのよ。たしかにコンソメはうまいよね。とくに質素な暮らしをしている人がいきなりあんな味が凝縮されたのを食べたら。で、何を言いたいかというと、コンソメの味を知ってしまったら、後に戻るのは難しいかも、と。あの子達も、平和やモノにあふれた生活を体験してしまったら、幸せの感覚も揺らぐかも。その辺ってすごい難しい問題だと思うんだけどね。
:同感。一度覚えた、いい感覚は忘れられないよね。一度売れたタレントと同様(ちょっと変な比較だけど)。
:うん。で、話戻るんだけど、平和村は非常にクールというか、誰かを特別扱いするでなくルール通りに扱って、ケガが治った子は現地に返すのね。国がどうなっていようと親がどうなっていようと関係なく。その辺のクールさもドイツ的でいいな、と。帰った後両親が亡くなっていても、それがその子の受け入れるべき運命だと。
:ドイツのクールさかぁ。日本人には難しいね。「その子の受け入れるべき運命」は受け入れないといけないんだよね。
:もし日本にドイツ村ができたら、感情論で子供達に接しようとするスタッフが多くて大変かも。
:永遠に誰かの庇護下にいられるわけじゃないからね。
:そうそう!
:日本人は、情の生き物だから難しいと思う。
:東ちづるも「この子日本につれて帰りたい!」とか思うこともあると言ってたけど、それがその子の幸せになるかは分からないしね。そこまで人の運命を背負う事は誰もできないよ。
:犬や猫の子じゃないから、それは無理だよ。
ドイツ国際平和村への募金振込先は以下です。
ドイツ平和村銀行口座
銀行:東京三菱銀行 東京営業部
口座番号:普通口座 2680343
名義人:ドイツ平和村
また、平和村では毎月決まった額を振り込み平和村を支える「サポーター」を募集しているようです。サポーターになると、年に二回活動報告があったり(全部ドイツ語だそうですが)、領収書が出たりするそうなので、そちらの方がいいかもしれません。サポーターについてはドイツ国際平和村ホームページの「ご協力下さい」のところに載っています。
■次回予告: 次回はNHK朝ドラ「てるてる家族」です。お楽しみに。
(2003/9/30公開)
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