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知らない職業には憧れられないからね。
:で、みどさんは一回しか「ようこそ先輩」見てないの??
:2回です。2003年11月30日 「写真で気持ちを伝えよう!」小林キユウ(写真家)、2003年11月23日 「命の不思議を歌ってみよう」本川達雄(生物学者)。
:見た感じどうですか? 私の言った、良質番組ってのは同感できます??
:うん。それは、感じた。
:この番組の企画ってすばらしいと私は思うわけですが…。
:読者の皆様のために企画部分を解説していただけると。
:「各界の第一線で活躍する人々が出身校である小学校を訪ね、その専門とする世界と自らの人生について授業し、後輩の子どもたちに熱いメッセージを送る」公式ページよりコピペ。
各界の第一線で活躍する人が、なにかしら自分の職業に関連した授業を、小学生相手にする、という番組です。
:選ばれる人は、芸能界とかじゃなくて、本当にいろんな仕事の人が対象なのが、私はいいなぁ、と思いました。
:各界の第一線で活躍する人、ってのがいいですよね。情熱大陸にもつながりますね。一緒に出演依頼できそうですね。
:テレビ慣れしてないところに、また熱さを感じたりします。
:子どもたちの知らないような仕事をしている人が、その世界のことを話してくれるのって、絶対子どもたちには貴重な体験だよね。たぶん、将来その人のような仕事をしたい! と影響を受ける子どもって多いと思うよ。
:子供の頃に、大きくなったら何になるかとかって書いたよね。文集とかに。でも、今思うと、その時知っている職業ってほんの少ししかないんだよなって思った。
:そう。前にもそういうこと話したと思うけど、知らない職業には憧れられないからね。
:教えに来てくれる人の職業は、小学生たちにとって、すごく驚きの職業なのかもしれないし。
:私の小学生のころって、男の子はプロ野球選手、女の子は歌手、とか(将来の夢に)書く人が多かったけど、他の選択肢があまり見えないからだったんだろうね。
:歌手は、私も心の中では思ったけど、書く勇気はなかったな。保母さんとか書いてる人も、多かったかも。
:でもまあ、昔の小学生の方が夢があったんだろうな、とは思えるよね。今は芸能人にしろ、スポーツ選手にしろ、漠然と「なれるかも」と憧れる子どもは少ないのかも。全て裏が分かってしまっている時代だから。
:現実的になりすぎてるってこと?
:うん。芸能人は華やかに見えるけど裏は大変だ、とか、スポーツ選手は子どものころから英才教育を受けてるような人じゃないとだめだ、みたいなのを、子どものころから感じ取ってるんじゃないかな。先が見えてるというか。
:ええーー。そこまでいっているかなぁ。都心の子供はそうかもしれないけど、地方の子はまだ夢を見ていて欲しいな(願望)。まぁ、今の親たちは分かってると思う。でも、それでつぶされる夢があるのなら、淋しいな。
:そうね、親が頭っから夢を否定するのはよくないよね。
:あまり、お膳立てするのもどうかと思うけど、否定するのはもっと良くない。ただ、バレエとかは、子供の頃からやっておかないとプロになるのは無理だとかは、あるけどね。
:芸能人って、「私芸能人になる」とか言って、まわりからバカにされたりちゃかされたりしながらも、あきらめないで頑張って夢かなったって人が多いみたいだもんね。
:バカじゃないの〜って言われても続けるっていうのは、あるかもね。
:ある意味バカになる、というか楽観的すぎるくらいの方がいいのかも、と思う。
:今の子たちは、そこまで必死に夢を追うのかな?
きっと親子で見るというのが理想なんだろうな。
:で、そういう子どもたちに、いろんな職業を見せられるのってのはいいですよね。でも、この番組に出演するクラスに選ばれないと、直接その恩恵は受けられないんのですが。
:世の中には、たくさんの職業があるっていうことと、今の自分のいる場所から、その職業についた人がいるということの両方のよさがあるよね、この番組には。
:ああ、そうね。だから「母校に教えに行く」というのが活きてくるのか。
:そうそう、だって、東京の人だからできたんだよ、こんな田舎からじゃ無理とかっていう発想ってあるよね。
:でも、結局この番組の舞台に選ばれたクラスの子以外は、この番組を見て楽しむしかないわけなんだけど、子どもたちちゃんと見てるのかなこの番組、って思わない?
:出演している子たちは体験しているから面白いけど、見ているだけだと、ちょっと弱いかもなぁ。
:出演してる子やその学校の他の生徒達はみるだろうけど。なんか、番組の視聴者としては、大人をターゲットにしてるっぽいよね。そもそも番組タイトルの「課外授業ようこそ先輩」にルビふってないし。
:子供に伝えるのって説得力がいるじゃないですか? そういう意味では、この番組は、押し付けず、感じる系だと思ったので、子供たちが見て、この番組が伝えたいと思っていることを、ちゃんと伝えられているかがかなり危ういと思います。
:この番組のホームページを見ても、子ども向けの配慮はないし、やっぱり大人向け番組なんだな。文体も大人向けになってるし。
:大人の中でも、どういう人がみているんだろう?
:教育関係者とか。うんちく好きな人とか。
:いつか、自分も一線で活躍するようになって、母校へ教えにいくぞ! って言う人とか。ちょっと大人で、その職業になりたいと思っている人っていうのもあるよね。
:子を持つ親は、見て欲しいよね。
:親子で見てほしいね。
:きっと親子で見るというのが理想なんだろうな。
:番組だけじゃ足りない部分を親がフォローしたり。たとえば、先週のテーマは写真だったんだけど、親子で写真を撮りにいってみるとかいいと思うなぁ。
:子どもは教わる側の見方しかできないだろうけど、大人は教える側、教わる側、両方の視点で見れるから、やはり大人が見た方が面白い番組だよね。
:大人は、あの番組を見ながら、大人になったり、子供になったりしていると思う。
:教えることって教わることだから、それを疑似体験してるともいえるよね。見てる人は。
:たぶん、出演している一線で活躍している人たちも、教えることで、教わっているんでしょうね。
:うん。これに出演することで得ることは多いんじゃないかな。
:高校生や大学生とかにも見て欲しいよね。具体的な自分の将来のビジョンをイメージするためのひとつの手段として。
:うん、そうだな。高校生くらいならもっといろいろ理解できるだろうからね。
:ちょうど、具体的に考えるころだよね。で、ここで、私の高校生の時にテレビ局の裏方になりたかった話に繋げていい? たぶん、テレビ局の裏方って思ったのは、きっとテレビとかで、そういう人をフィーチャーする番組かなんかがあったんだと思うよ。それで、そういう仕事があるのかと気づいたのかも。
:つまり、タイミング良くそういう情報を与えることができると、影響を与えやすいってことかな? で、高校生くらいがそういう時期ではないかと。なんだかんだで、テレビの影響って大きいよね。だから、子どもたちがやりたいことを見つけられるような情報をいっぱい与えて欲しいな。
:フジテレビの宣伝みたいだけど、「顔」というドラマで、似顔絵捜査官を知った人もいるだろうし、「ビギナー」で司法試験を身近に感じた人もいるだろうし。ドラマは脚色入っているけど、一番イメージしやすよね。本当は、ドラマじゃなくて、実際の職業の人の言葉で楽しく伝えられる番組があるといいよね。
:番組もいいけど、実際に学校回ってそういう活動をするとか、インターネットを利用して、各界の第一線の人が就職相談を受けるとか、なんかそういう取り組みがいろいろあってもいいと思う。
:ちょっと、話のイメージが違うのかもしれないけど、今、世の中では、インターンというのがかなり流行っているらしいです、大学在学中に企業で働くということね。
:ああ、そういうのもいいですよね。
(2003/12/9公開)
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